「お金儲けは汚いこと」
そう考える人もいらっしゃると思います。
しかし、世の中のお金儲け全てが悪だと思いますか?世の中のお金儲け全てを悪だと定義してしまうと、会社で働き、給料を貰い、あなたの生活や家族を守ることすら悪になってしまいませんか?
実際のところは、悪じゃないお金儲けと本当に悪いお金儲けがあるものだと思います。
こんなお金儲けは悪だ
本質的には、お金儲け、お金を得ることは悪じゃないでしょう。問題なのは、その手段なんです。
要は、悪い手段でお金儲けを行うことは悪だということです。例えば、詐欺や悪徳商法、お金を得ることだけを考えたビジネスがそうでしょう。
お客さんに何の価値も提供せず、騙すこと、実態のないキャッチコピーやセールストークなどで、価値のないものにお金を払わせるようなお金儲けが悪。そういうものじゃないでしょうか?
お金を儲けるためには、人にそれ相応の価値を提供する必要があると思います。それは、商品であったり、サービスであったり。
お客さんがお金を支払い、商品を手にする、サービスを受ける。「お金を払っても良かった」と思えるようなものをお金と交換できたのなら、そこに悪は存在しにくい。まあ、これもケースバイケースではあるんですが。
逆に、「こういう効果がある」や「あなたもこうなれる」と謳っているのに、それをお金で買っても何の意味もなかった。こういうとき、売る側はお金を得たのに、買った側はたいした価値を得られなかったことになり、「お金と価値の交換」が行われていないことになる。もしかしたら、こういうお金儲けが悪なのかもしれません。
詐欺や悪徳商法のようなあからさまなものなら分かりやすいのですが、何の価値もないようなものにお金を払わせる全うな企業も存在するのは事実なので、その辺りの見極めはなかなか難しいでしょう。
何にせよ、お金はただの道具です。そして、それを取り巻く法律などのルールもある。
道具を得ること事態は悪ではなく、ルールを無視したり、人から奪うようなお金儲けこそが悪なんじゃないでしょうか。お金という道具に意味を持たせるのは、結局は人間なんですから。
お金儲けは必要なんでしょう
お金を儲けないといけないこともあります。あなたの生活を考えるとわかりやすいでしょう。
あなたが生活していくためには、お金がないといけない。お金がないと世の中の多くのものを手に入れられない。それは住居であり、食物であり、衣服であり、娯楽品など。あなたという人間がこの社会であなたらしく生きていくためには、いくらかのお金は必要になるでしょう。
更に、養う家族がいると分かりやすいでしょうか。
家族を養い、共に生活し、共に人生を歩んでいくためには、お金が必要。生活費だけじゃなく、教育費、医療費、娯楽費など、いろいろなお金があってこそ、家族というのは成り立っていける。愛はお金じゃ買えませんが、お金がないと愛を存続することも難しい。それがこの社会なんです。
では、企業の話をしましょう。
世の中には、企業がお金を儲けることを嫌う人もいるようです。しかし、これは少し偏った見解だと思います。
世の中にある多くの商品やサービスなどのほとんどは、どこかの企業が世の中に向けて提供しているものです。これでお金儲けをすることは決して悪ではないと思います。
企業は、利益を生まないと存続できなくなります。ビジネスを行うにもお金は掛かるからです。
身近な電気の話をしましょう。電力会社も利益を生み出します。僕たちが支払う電気代の一部は利益になるわけです。これを悪と言うのは少し違う。
電力会社が利益を生み出してくれないと、電気を供給するための資金が足りなくなり、僕たちの家に電気が届かなくなる。これは困りますよね。
経費を払わないとシステムの稼動ができなくなる。人件費を払わないと、そこで働いてくれる人たちがいなくなり、システムが稼動しなくなる。
お金というのは、社会を循環してこそ社会システムを動かすことができるものでしょう。企業がお金を儲けないと、食べ物や衣服、住居すら手に入らなくなるかもしれない。そもそも、あなたに給料が払われなくなるかもしれない。
ボランティアだって、結局はスポンサーや寄付がないと慈善活動を行えない。そういうものです。
まとめ
「お金儲けは悪だ」なんて思うなら、社会全体を大きな視野で見てみるといいと思います。
人や企業がお金を儲けることで支えられている人や企業がある。税金が支払われることで、支えられている社会システムがある。
しかし、そんな中で悪いことをする人たちもいるのは事実。お金でいろいろなものが手に入るので、欲に目が眩んだ人が悪いことをしてお金儲けをすることもある。それに、儲けることだけじゃなく、「こうしますよ」という目的で集めたお金を別の目的のために使うことも悪だと言えるでしょう。
「お金儲けは悪だ」と思えるようなあなたは、こういう悪を嫌っているんだと思います。そういう心構えは、社会のいい流れを作り出すかもしれません。悪をハッキリと「悪だ」と言えることは、素晴らしいことだと思います。