貯金には損失の危険性がない。その代わりに、莫大な収益を見込むこともできない。投資はその反対になるでしょうね。
投資をやるようになると、「貯金と投資の割合はどうすればいいのか?」なんて考えるようになると思います。安全なお金も残しておきたいけど、投資によって得られる収益も無視したくない。投資は、お金があればあるほど威力を発揮するもの。投資で利益を出せるようになると、「もっと投資に回したい」と思うのは仕方がないことでしょう。
確かに、投資に多くのお金をつぎ込むと収益の機会が増えるかもしれません。人間は欲が深いもので、「もっと投資しておけば・・・」なんていう後悔が生まれやすい。人間って面白いですよね。
だからこそ、投資をするときには、「貯金と投資の割合」を自分なりにルールにしておくことが大事になるでしょう。そのルールは、レベルに合わせる。基本的には変えない。でも、変えたいときには変える。
ルールを作りながら、あなたにとって最適な割合を見つけていくといいんじゃないでしょうか。
割合の前に、まずは投資に慣れることを目指す
「投資に慣れること」って、すごく大事なことだと思います。僕が言う「投資に慣れる」というのは、「投資のお金の動きに慣れる」ということです。
投資は、利益が出たり、損をしたりの繰り返しです。どんなプロでも、損失を出すことは避けられないでしょう。そんな中でも、通算で勝てば投資は勝ちなんです。だからこそ、少しでも投資の間違いを減らすことが、投資で勝つことに繋がるんだと思います。
間違いを減らすためにも、感情のコントロールを覚えること。損失の恐怖に慣れること。利益の喜びに慣れること。感情に支配されると、おかしな行動を取りやすくなりますからね。
行動経済学によると、人は一番、損失の恐怖を感じやすいらしいです。利益を得る喜びよりも、損失の痛みのほうが大きい。人はお金を失うのが恐いってことですね。
損失に強く反応するから、人は損失に向かっていってしまうのでしょうか。株式市場を眺めていると、何となくそんなふうに感じてしまいます。株価が上がっているときには、わざわざ高い価格で価値のない株を買う。株価が下がると、価値の高い株さえも安い価格で売ってしまう。それでは儲からない。
投資のお金の動きは、貯金みたいに「少しずつ増えていく」というものではありません。大きく儲かったり、大きく損したりの繰り返しです。その動き方は、選ぶ投資対象によっても変わってくる。どんな動きがあなたに合うのかは、あなたの特性によって違ってくるでしょう。
何にせよ、まずは投資独特のお金の動きに慣れる必要があると思います。そのために、最初は小額で投資を始めるといいと思います。
「1対99」とか言わないで、「最初は一万円から」とか決めてしまう。あとは、実践するだけ。
投資のお金の動きに慣れてきたら、徐々に割合を増やしていってもいいし、そのままでもいいし、投資をやめたっていい。
実際のところ、投資のお金の動きに慣れるだけでいいわけがない。慣れるのは大事ですが、スキルアップ、知識アップなどは無視できないこと。小額で投資を始めるというのは、「あなたが投資に向いているのか」を考える上でも役に立つ方法だと思います。もっとやりたくなったら、もっと頑張るでしょう。別にやりたくないなら、頑張らないでしょう。そういうもの。
投資の割合をどこまで増やすのか
投資で利益を出せるようになってくると、「もっと投資したい」と思うようになるかもしれません。
ただ、投資は本当に余裕資金で行ったほうがいいと思います。貯金でも、これから使われるであろう金額にはそこまで手を付けない。だって、いざそのお金が必要になったからという理由で投資資金を撤退させるのって嫌じゃないですか。まあ、これは僕の意見なんで気にしないで下さい。
投資の割合を増やすということは、収益の機会が増えることでもあり、損失の危険が大きくなることでもある。「投資の割合を増やすこと=収益が増える」なんて偏った見方をしないで下さいね。結果が出ているときほど、こういう勘違いをしやすい。正に、「おかしな行動」ですね。
投資をすると、そのお金を全て失うことになるかもしれない。でも、大きな収益に繋がるかもしれない。両方を考慮して、適切な割合を模索していくといいと思います。
ちなみに、今の僕は「50対50」って感じです。これが今の僕のルール。
今後、投資の割合を増やすことを考えています。使われるであろうお金を確保できたなら、投資の割合はどんどん増やしていくかもしれません。結局のところ、あなたの目的に合わせた割合を決めるのが一番いいんでしょう。
投資の割合を考えるなら、利益にも慣れていこう
投資が上手くなってくると、「稼いで、使う」というサイクル以上のお金が手に入るようにもなります。こんなとき、お金を使いたくなる欲求に勝てるようにしておかないと、せっかく増やしたお金を失くしてしまうことになる。お金はお金。働いて稼ごうが、投資で得ようが、同じお金なんです。「投資で得たお金は特別ボーナス」のような感覚をいつまでも持っていると、資産を増やしていくことは難しいでしょうね。
利益を得ることを「当たり前」だと思い、利益を再投資していくことを覚えていく。再投資が上手くできるようになると、どんどんお金を増やせるようにもなるでしょう。
まずは、投資で勝てるようになること。そして、再投資で複利的に増やせるようになること。
あなたがどのレベルの投資ができるようになるかで、「貯金と投資の割合」に対する見方も変わっていくと思います。