「お得だ!」と宣伝されている「楽天カード」の還元率は1%。100円ごとに楽天スーパーポイントが1ポイント貯まる計算です。100円の買い物ごとに、1円分の楽天での買い物券が積み上がっていくような感じ。
大手の「三井住友visaカード」などの還元率は0.5%なので、これはなかなか高い部類に入りますね。楽天カードの1%還元は、単純計算で三井住友visaカードの2倍もの還元率ですから。
ちなみに、楽天カードと同じ還元率で、ポイントではなく「請求時自動1%off」というポイントを使わないシステムを採用している「P-oneカード」というものもあります。
しかし、その上もある。「漢方スタイルクラブカード」や「REXカード」というカードは、還元率が1.75%もあります!これはなかなか高い数字。しかも、ポイントを使ってキャッシュバックできるシステム。
還元率だけを見ると、「漢方スタイルクラブカード」や「REXカード」のほうが、「楽天カード」などよりもお得な感じがある。ただ、使い方によっては、「そうでもない」という場合もあるものなんですよね。
「年会費」という落とし穴
「楽天カード」と「P-oneカード」は年会費が無料ですが、「漢方スタイルクラブカード」は2年目以降に毎年1575円、「REXカード」は2年目以降に毎年2625円の年会費が掛かります。ただし、漢方スタイルのほうは必ず年会費が発生しますが、REXカードでは、年間50万円以上使うと年会費が無料になる。
ここで問題なのは、「いくら還元率が高くても、得られるポイントが年会費に食い潰されては、意味がない」というもの。
漢方スタイルカードの2年目以降の年会費は1575円なので、これを回収するには、年間で9万円以上使う必要が出てきますよね。まあ、ケータイ代とネット代をカード支払いにしておけば余裕で達成できる数字ですね。しかし、年会費分を取り戻したとしても、それではマイナスがゼロになるだけのこと。
漢方スタイルカードで楽天カードの還元率を上回るには、実際は25万円くらいは使わないといけないわけです。それに、還元率1%を上回れたとしても、もっと使わないと、たいした還元率にはならないのが実態。
REXカードに関しては、年間50万円以上使わないと年会費が無料にならない。仮に年間40万円使ったとしても、年会費を差引くと、その還元率は1%ほど。REXカードは、年会費が無料になる「年間50万円」という壁を突破するような人じゃないと、そこまで「お得」とは言えないでしょうね。
クレカをあまり使わないなら、年会費無料のほうがいいんじゃない?
「還元率」のことばかりを考えると、還元率の高いカードのほうがお得に見える。しかし、実際にいくらお得になるかを総合的に考えると、年会費のような費用も無視できないものになる。
ただ、今回は「キャッシュバック」に偏った見解なので、もしかしたら、提携先を上手く利用すれば、年会費を差引いてもお得な場合もあります。
それに、年会費が無料で、還元率が1%の「楽天カード」でも、そもそも「楽天」を使わない人だったら、ポイントを貰っても嬉しくない!クレジットカードも、ポイントカードのように「販促品」として発行している会社が多いので、そこのヘビーユーザーでもなければ、あまり価値のないものになってしまいますよね。
その点、ポイントを付与する形ではなく、請求額を1%offにしてくれる「P-oneカード」は、使う場所とかを気にする必要がないので気に入っています。僕のようにクレカをあまり使わない人で、楽天のヘビーユーザーなら「楽天カード」、楽天を使わないなら「P-oneカード」が結構お得なカードと言えるかもしれません。
ある一点だけを見ていると、全体が見えなくなり、見落としていたところで損をする場合もある。これは、お金の世界ではよくあることです。お金のことを見るとき、できるだけ全体の損益を見れるようになると、お金のことを考えるのも楽しくなり、数字に惑わされることも少なくなると思いますよ!